江戸時代の伊勢。
人を疑うことを知らなかった人魚・すずは、
これまで何度も人間に捕らえられ、利用されてきた。
今度は商人・惣一に拾われる。
彼はすずを売ることなく手元に置き、
食事を与え、身なりを整え、静かに囲い込んでいく。
「どうせまた、裏切られる」
そう思いながらも、与えられる優しさに心がほどけていき――
気づけばもう、離れられなくなっていた。
ある夜、想いが募り人の姿を得たものの、
裏切られるのではないかという不安から逃げようとするが…
逃げ場を失った人魚は囲われ、少しずつ堕とされていく――
目次
泣き虫人魚はいじわる商人に堕とされる








